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サスティナブル・シティ、持続可能な土地利用・交通政策 札幌01-03

2001年5月札幌市都心交通ビジョン
当時の桂市長は、最後の任期に、札幌都心部の交通について、思い切ったビジョンを打ち出しました。
歩行者中心の快適な空間の創出
限りある空間や道路の有効活用
都心へのアクセス性の向上
都心内における過度な自動車利用の抑制
を柱としたビジョンです。

駅前通が、フルモール(歩行者天国)となっており、大通公園が連続しているなど、思い切った内容の絵がついていたことにより、商業者を中心に大きな論争となりました。

詳しくは、市のサイトをご覧下さい。
http://www.city.sapporo.jp/sogokotsu/toshin/plan/index-f4.html

私は、都心交通ビジョン懇談会のメンバーとなり、理想的な都心像、公共交通のあり方について議論に加わりました。
ワークショップという手法も、この頃はじめて経験しましたし、コーディネータを務める石塚計画デザイン事務所の石塚氏の語り口、議論の進め方に感心しました。
懇談会の議論は、報告書として残りました。

もっとも、都心交通計画は、別途審議会方式で練られることとなり、懇談会での議論は、あまり反映されず、かなり現実的な計画となっていきました。
その動きとは別に、懇談会の有志のメンバーで、さっぽろ都心フォーラムという団体を組織し、都心部のにぎわい、回遊性の創出のため、公共交通の充実が不可欠だと、懇談会報告書をもとに運動を継続しました。

さっぽろ都心フォーラムの会議は、越山ビルの空き室を利用させていただき、駅前通りを眺め降ろしながら、事務所を構えるなら、こういうところがいいな、と思っていました。
留学先から一時帰国した際、真っ先に越山さんのところに相談に行って、事務所開設に至ります。

2002年LRTさっぽろ青本
LRTさっぽろは、「ひと中心の都心 次の一手・・・トランジットモールが街を変える」を出版しました。
トランジットモールを考えるにあたり、自動車交通の制限が、ドライバーの権利の制限をするかのような印象を与えるけれど、実は、そもそも歩く権利があって、現状の自動車交通優先の政策が、歩く権利を制限しているんだ、と当時の私は書いています。

2003年市長選挙
当時の桂市長は、後継指名をしないで、出馬をしなかったため、自民の候補が割れました。
他方、民主は、横路議員と同じ事務所で、市民活動を熱心にやってきた上田文雄弁護士を推薦しました。
2000年のドイツ視察旅行の団長は上田文雄弁護士でした。
帰国後、札幌の環境政策を進めるには誰かが市長になるしかないね、なんて冗談で言っていたら、3年後に現実に出馬することになりました。

わがさっぽろ都心フォーラムは、都心交通ビジョン懇談会の報告書をもとに、都心交通のあり方について、各候補がどのような意見を持っているか、公開意見陳述会を開催しました。
1人を除き各候補が参加していただいたので、充実した会となりました。
リーンカーンフォーラムさんが候補者の討論会を熱心に行っていますが、あの頃は、本当に実現するのか、はらはらしてやっていました。

異例の2度の選挙の結果、上田候補が当選しました。

2003年都心の交通連続ミニフォーラム
さっぽろ都心フォーラムと、石塚氏、市の担当者は、市民議論をもっと大きくやる必要があるのではないか、という共通認識の下、市は1000人ワークショップと題する大規模市民会議を行い、都心フォーラムでは、各種団体に呼びかけをして、1000人ワークショップに参加するにあたっての情報提供の意味で、連続してミニフォーラムを開催するよう企画しました。
全部で12回のミニフォーラムが開催されました。

札幌弁護士会環境委員会も、(財)北海道環境財団と共催で、柳下正治教授、上岡直見氏、後藤太一氏、木佐茂男教授らを道外から招き、佐藤馨一教授、小林英嗣教授ら道内の研究者も参加いただき、2日間にわたるシンポジウムを行いました。
中でも、後藤太一氏は、オレゴン州ポートランド市の土地利用政策について、ご自身のウェブサイトで広く紹介されていたので、私がほれ込み、是非ともということで、福岡からお招きしました。
留学先を選ぶにあたって最も参考にした情報でした。
また、柳下教授は、環境省での経験から、地球温暖化対策として都市交通をどのように改変していくべきか、当時から具体的に論じられていました。
2007年の環境省の報告書も、同教授のこうした研究の成果なのでしょう。

1000人ワークショップ
多くの市民が、都心部での移動について、歩行と公共交通を重視すべきだと考えていることがわかり、私としては意義あるものとなりました。
LRTと都心部の賑わいという現象の因果関係は、なかなか実証しにくく、海外の事例紹介にとどまるのですが、賑わいと歩くことは密接で、公共交通は歩くことのサポートになるということが、市民の経験的な共通認識であることが確認できました。
新たに就任した上田市長が、既存の2大事業(駅前通地下歩行空間工事、創成川アンダーパス工事)について市民意見を聞く機会として、1000人ワークショップを用いたこともあり、何やら1000人ワークショップ自体が、市の事業にお墨付きを与えるだけのものだった、と評価されている面があります。
市の担当部署も、その後、市民参加や市民議論に疲れてしまったようで、その後、熱心な市民議論はなされていない感じがします。
環境問題が共通認識となってきた現在、改めてこの大規模市民参加企画の意義を確認する必要があると思います。

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